APEC、日本“米中の板挟み”に 貿易制限、応酬懸念

安倍晋三首相は18日、パプアニューギニアで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で演説し、「世界中で保護主義による貿易制限的措置の応酬が広がっている」と述べ、米中による貿易摩擦の激化に懸念を示した。日本は中国による不公正な貿易に対しては米国と共闘する構えだが、米国の保護主義的な通商政策にはAPECのような多国間の枠組みで対抗する構えで、米中対立のはざまで対応に苦慮した。

 安倍首相は演説で、「自由貿易の旗手として、自由で公正なルールの深化に取り組む」と述べ、自由貿易の重要性を訴えた。中国が投資した国が相次ぎ財政悪化に陥っていることを念頭に、「インフラ投資は投資国、受け入れ国がウィンウィン(相互利益)となるよう透明性や財政健全性の確保が重要だ」と強調。「世界貿易機関(WTO)改革にもしっかりと取り組んでいく」と述べた。

 ただ、通商問題については、米国が自国に有利な条件を引き出しやすい2国間交渉を志向するのに対し、日本はあくまで多国間の枠組みを重視して保護主義に対抗する考えだ。

 安倍首相は「年内に発効する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)は21世紀型の貿易・投資ルールの基礎となりうる」と述べ、米国のTPP復帰に期待感をにじませた。また、APECが将来的に目指す「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」構想の実現にも意欲を示した。

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